来訪者に必要なのは、社内の内線網を理解することではなく、訪問先へ到着を伝えて出迎えを受けることです。まず番号の探し方と、電話に出た人が引き受ける範囲を決めましょう。通話を残したいのか、入力と通知へ切り替えたいのかによって、選ぶ機器と準備が変わります。

木製カウンターに深緑の内線電話と卓上案内を置き、奥に待合席が見える架空の受付空間
電話と卓上案内を組み合わせた受付の配置イメージ。mokuture+の実製品・施工事例とは異なります。

部署を知らなくても、連絡先を選べる案内にする

来訪者が知っているのは、面会相手の名前や約束の時刻だけかもしれません。社内向けの部署略称や内線一覧だけを置かず、来訪目的から使える窓口を電話の手前に示します。

  • 約束のある面会:招待メールで受付方法と当日の窓口を伝える。担当者名だけしか分からない場合の問い合わせ先も用意する。
  • 配送・納品:受け取る部署や荷物の種類に合う窓口へ案内する。受付へ荷物を置いてよいかは、受け取り担当が判断する。
  • 訪問先が分からない:総合窓口など、来訪目的を聞いて対応できる人につなぐ。無関係な部署へ順番に電話してもらわない。

番号は実際に通じる内線に合わせ、受話器を取る順序や発信操作も機種の取扱説明書で確かめます。部署の変更時には、印刷した案内と電話側の登録を両方更新してください。案内の位置や文字の大きさは、受付の表示位置と文例から検討できます。

電話で伝える内容と、応対する人の返答を決める

来訪者が最初に伝えるのは、会社名・氏名、面会相手、約束の時刻、現在いる受付です。目的が伝わればよいので、受付で用件の詳細や機密性のある商談内容まで話してもらう必要はありません。

来訪者から伝える内容

「〇〇社の△△です。□□部の◇◇様と14時に約束があり、1階受付に着きました。」

電話を受けた人の返答

「担当の◇◇に連絡します。入口右手の待合席でお待ちください。迎えが来ない場合は、この窓口へもう一度お知らせください。」

返答する人は、面会相手を呼ぶところから、本人または代理が出迎えを引き受けるところまで確認します。待つ場所と再連絡先は、実際の配置と応対できる窓口に合わせます。来訪者にも再連絡の目安を伝える場合は、担当者の移動時間や受付状況を踏まえて決めてください。

聞こえにくい、声で話しにくい場合に使える呼び鈴や対面の窓口、筆談の備えも確認します。音声だけに頼らない方法を掲示し、来訪者が希望する支援を尋ねましょう。本人・代理・窓口の分担は、呼び出しから出迎えまでの受付フローで確認できます。

無応答・不在・通話できない場合を分けて備える

番号が正しくても、電話に出る人がいなければ応対は始まりません。最初の窓口と同じ人しか受けられない番号を並べるだけでは、不在時の代わりにならないことがあります。通常窓口と代替窓口の担当・対応時間を決めてから、案内に載せます。

電話がつながらないときの対応と、社内で用意すること
状況来訪者への案内社内で用意すること
呼出音が続き、応答がない一度受話器を戻し、掲示した代替窓口へ連絡する。何度も同じ番号へかけ続ける案内にしない。応対を引き受ける別の担当と、その時間帯に通じる連絡手段。自動転送は電話設備の対応条件を確認する。
電話には出たが、面会相手が不在電話を受けた人が状況と待機場所を伝える。別部署への確認を来訪者だけに任せない。代理の了承を確かめて出迎えを依頼する手順。代理も対応できない場合の予定変更の相談先。
話し中・無音・機器の不具合で通話できない電話以外の呼び出し方法や、対面で相談できる場所を示す。同じ機器や回線の不具合で一緒に使えなくならない連絡経路。復旧担当とは別に、来訪者を迎える担当。

代替の方法は、電話が使えない状態でも読める卓上や壁面の表示に残します。転送や同時着信を使う場合も、設定した番号へ実際にかけ、誰が受けて迎えるかまで試しましょう。営業時間外の窓口を通常時と同じように案内しないことも大切です。

電話を残す方法と、画面で呼び出す方法を比べる

受付に画面を置いても、社内への連絡が電話とは限りません。選ぶ前に、来訪者が何を操作し、社内の誰へ、どの方法で知らせるのかを確かめます。

呼び出し方を選ぶための比較条件
方法合いやすい状況導入前に確かめること
既存の内線電話と案内を改善する会話で来訪目的を確かめたい。電話の応対先が決まっており、番号探しや待機案内が主な課題。目的別の窓口、会話の内容、不在時の連絡先。変更した案内で実際に呼び出せるか。
画面で相手を選び、電話で呼び出す来訪者の番号探しを減らしつつ、社員は電話で応対したい。電話設備との接続可否、受信する端末、音声の聞こえ方、名簿と不在時の設定。既存電話との接続を実機で確認する。
画面で受付し、チャットなどで知らせる社内で通知を受け、本人や代理が出迎えを引き受ける手順を作れる。利用するサービス・プランの通知条件、端末の通知設定、無反応時の連絡先。送信と応答を区別できるか。

例えば、AGEphoneの「+受付電話 Cloud」は、受付画面から相手を選び、IP-PBXやクラウドPBXにつなぐ方式です。接続できる機器や構成には条件があるため、使用中の設備での適合確認が必要です。

一方、RECEPTIONISTのニーズウェル導入事例では、電話から通知へ移行し、再呼び出し先にも備えています。電話・通知のどちらでも、連絡を受けた人が応対を引き受ける手順は必要です。特定の機器に替えるだけで、待ち時間や取次がなくなるとは限りません。

電話と案内を、無理なく使える位置に置く

案内は受話器を取る前に読める位置へ置き、番号を確かめるために身体をひねったり、カウンターの奥へ手を伸ばしたりしない配置にします。照明の反射、電話をかける人と待つ人の重なり、荷物の置き場所も見直しましょう。

受話器のコードは、持ち上げたときに案内板へ引っ掛からず、通路へ垂れない長さと取り回しを確認します。台や案内を固定する際は、木部を傷めない方法を製作側と相談し、電話機の通気口や配線口をふさがないようにします。カウンターの高さ・設備・配線も、電話を使う姿勢に関わります。

会話が周囲に聞こえる場合は、機密性のある内容を受付で話さない案内と、必要に応じて対面で確認する場所を用意します。音量を上げる対応だけで終えず、聞こえ方と周囲への聞こえ方の両方を確認してください。

切り替え前に試し、併用を終える条件を決める

新しい受付を設置しても、以前送った招待メールには古い番号や受付方法が残ることがあります。受付コードやスマートフォンを持たずに来た人も連絡できるようにし、案内の変更と実際の呼び出しを一緒に試します。

  1. 案内済みの予定を確かめる。以前の招待に記載した受付方法が、いつまで使われるか確認する。必要な相手には変更を知らせる。
  2. 普段の来訪を通して試す。約束のある人、担当者名だけ分かる人、配送の人が、通常窓口へ連絡して出迎えを受けられるか確かめる。
  3. つながらない場面も試す。本人不在、無応答、通信や機器の不具合に備えた連絡先を、施設・保守担当と合意した範囲で確認する。
  4. 古い方法を終える条件をそろえる。案内済みの来訪への対応、代替連絡、社内の応対分担がそろってから旧窓口を外す。併用中も主な受付方法が分かる表示にする。

ニーズウェルの2019年の移転に伴う導入事例では、受付コードを発行していない既存の約束に対応するため、内線電話との併用期間を設けています。併用の長さは、自社がすでに案内した予定と来訪の状況で決めてください。

番号案内や会話の文例だけで足りるか、機器や配線まで変える必要があるかを比べてから、受付の改修範囲と見積もりを検討します。

電話との接続と、切り替えの事例

情報確認日:2026年10月22日。他社サービスの機能・対応環境は、利用する構成やプランの最新条件をご確認ください。

電話と案内を、受付の空間に合わせる

使用中の電話、来訪目的、番号案内、待機席の位置をお知らせください。木製什器の質感を大切にしながら、電話や画面へ手が届く配置と、連絡後に待つ場所の案内をご相談いただけます。

受付の配置と案内を相談する